WRC第6戦サファリ・ラリーケニアを終えて、マニュファクチャラーズ選手権を戦う各チーム代表のコメント。GRヤリス・ラリー1がトップ4を独占したトヨタ勢。会心の大勝利を挙げたヤリ‐マティ・ラトバラ監督は、シーズン屈指の過酷なイベントを凌ぎ切る強さを備えたマシンを作り上げたチームスタッフと、それを使いこなして走り切ったクルーたちを賞賛した。
トヨタ・ガズーレーシングWRT
ヤリ‐マティ・ラトバラ(チーム監督)
■マニュファクチャラーズ選手権首位:246ポイント
「このサファリラリーで1-2-3-4を達成するのは、並外れた結果。トヨタがこのサファリでセリカで同じ結果を残してから30年近くが経っている。見事な仕事をしてくれたチームやドライバーたちには感謝しかない。GRヤリス・ラリー1の開発では、何よりも強くて信頼できるマシンを作ることに重点を置いた。このイベントでは、特にこの点が最も重要だし、このような難しいコンディションの中でマシンは本当にいい動きをしてくれた。ドライバーたちも、とても賢明な方法でこのラリーでまさに必要となる走りをしてくれた。個人的な目標ではなく、チームのために結果を出そうと取り組む姿は、とても素晴らしいものだった」
ヒョンデ・シェル・モビスWRT
ジュリアン・モンセ(副チームディレクター)
■マニュファクチャラーズ選手権2番手:184ポイント
「ラリー全体として非常に残念な結果だとしか言いようがなく、この結果には全員が落胆している。とはいえ、これがモータースポーツだ。勝つ時もあれば、負ける時もある。この週末の間にたくさんの課題を確認し、すでに解決に向けて動いている。ポジティブな点は、ティエリー(ヌービル)とオリバー(ソルベルグ)がマシンをフィニッシュまで持ち帰ってくれたこと。ティエリーはパワーステージで最大ポイントを獲得したし、オリバーは今回も絶対に諦めないというスピリットを見せた。オィット(タナック)は最終日の午前はいいペースを見せステージウインもマークしたが、パワーステアリングのトラブルでリタイアを余儀なくされた。ファクトリーに戻り次第、じっくり話し合いを行い、次のイベントでより強くなって戻ってこられるよう全力で取り組む」
Mスポーツ・フォードWRT
リチャード・ミルナー(チーム代表)
■マニュファクチャラーズ選手権3番手:144ポイント
「このラリーが、究極の耐久性という意味では、おそらく今シーズン最大のチャレンジになることは分かっていた。コンディションは予想をはるかに上まわり、特にフェシュフェシュはまだ新しいラリー1のマシンが対応できる限界を少し超えたものであり、事実上、賭けのようなものだった。それでも、ポジティブにとらえなくてはならない。まだ新しいマシンだし、非常に有益な勉強になった部分もある。セブ(ローブ)とアドリアン(フルモー)がステージウインをマークしたり、3台がパワーステージのポイントを獲得するなど、根本的にはプーマにはペースがある。今季、3台がパワーステージポイントを獲得したのは初めてなので、正しい方向に向かって貴重な前進になった。イベントに向けて頑張ってきたのに、結果が伴わないのは非常に辛い。エストニアに向けて次のテストを予定しており、ドベンバイホールに戻ればまた短い時間で山積みの作業が待っており、また全開で取り組んでいかなくてはならないが、前を向き続けて、エストニアを楽しみにしている」