WRC第6戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)では、デイ2の土曜日、Mスポーツ・フォード勢はガス・グリーンスミスとアドリアン・フルモー、2台のフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1がデイリタイアに追い込まれた。
ふたりはこの日の午前に戦線を離脱したが、マシンがサービスに戻った後は自らの袖をまくり、チームのメカニックたちが最終日の再スタートに向けてマシンを修復するのを手伝う姿が見られた。
特に作業が多くなったのは、転倒を喫していたグリーンスミス車で、ボディワークや冷却系に激しいダメージを負っていた。
「サービスに戻ったら手伝おうと決めていた。マシンを転倒させたから修復しなくてはならなくなったんだからね」とグリーンスミス。
「不必要なダメージを負って完走を目指していくら走っても、結局はあのミスによる転倒で終わってしまったんだなと思った。このマシンを作るためにみんながどれだけの手をかけているか、常に意識していなくてはならないし、問題が起きた時にはそれを解決するための努力を惜しんではいけないと思っている」
「もちろん、みんなからは色々言われたけどね(笑)。僕はほぼルーティンの作業で、重要な部分は彼らがやっていたけど、彼らと想いは同じだったよ」
SS8でデイリタイアしたフルモーのマシンは、リヤのサスペンションにダメージを負っていた。フルモーとコ・ドライバーのアレックス・コリアはリエゾンで修復を試みたが、時間切れ。サービスに戻ってからは、メカニックひとりの助けを借りて修復した。
「マシンの作業をするのはいいものだし、学びながら知識を得るのは重要なことだ」とフルモー。
「次回は、時間内にマシンを修復して競技を続けられるようになるよ。もちろん、埃まみれのリエゾンで車体を少ししか上げられない状態で作業をするのは、サービスでやるよりも少し大変だったけどね」