WRC第9戦ラリードイチェラントの最終日となるデイ3が8月22日(日)に行なわれた。この日は全部で5本のSSが行なわれ優勝はセバスチャン・ローブ(シトロエンC4WRC)。2位ダニ・ソルド(シトロエンC4WRC)、3位セバスチャン・オジエ(シトロエンC4WRC)と、シトロエン勢が第7戦ブルガリアと同じように表彰台を独占した。
ローブがラリージャーマニーの連勝記録を8に伸ばした。デイ2で2位ソルドに対して35.7秒差をつけトップを独走していたローブは、デイ3でダメ押しともいえる2本のSSベストを刻み2位ソルドとの差をさらに拡大。ソルドが2位キープのためペースを大幅に落としたこともあり、最終的なギャップは51.3秒にまで広がった。ローブは、完全なる横綱相撲でWRC通算勝利数を59に増やしたのだった。
3位のオジエは、後方からの追い上げを試みる4位ヤリ‐マティ・ラトバラ(フォード・フォーカスRS WRC)をうまくいなし、WRカーで出場した初のラリードイチェラントでありながら3位ポディウムを獲得。しかしながら、ターマックラリーに関するかぎりローブやソルドとの差はまだまだ大きい。
フォード勢最上位の4位ラトバラに続く5位は、デイ1で2度のパンクによる遅れから挽回してきたペター・ソルベルグ(シトロエンC4WRC)。ソルベルグはデイ3でも2 本のSSベストを刻みターマックでも速いことを証明した。最終ステージではクラッチのトラブルによりスロー走行を強いられたが、それでもなんとか5位をキープすることに成功。6位はマシュー・ウィルソン(フォード・フォーカスRS WRC)、7位はウィルソンを追いつつもとらえきれなかったキミ・ライコネン(シトロエンC4WRC)。ライコネンは何度かコースをオーバーシュートしたが、今回はクラッシュすることなく最後まで完走。トリアー市街地で行なわれた最終SSではWRC初となるステージベストタイムを刻み、パフォーマンスの高さをドイツの観衆の前でアピールした。