WRCフィンランド:ロバンペラ「金曜日を終えた時点で僅差ならチャンス」イベント前記者会見 – RALLYPLUS.NET ラリープラス
現地速報がすぐわかる! バックナンバーが読み放題。ラリプラLINE限定コンテンツ配信中

WRCフィンランド:ロバンペラ「金曜日を終えた時点で僅差ならチャンス」イベント前記者会見

©Toyota Gazoo Racing WRT

WRCフィンランド、シェイクダウン終了後に行われたイベント前カンファレンスの内容(抜粋)。選手権リーダーとして母国ラリーを迎えるトヨタのカッレ・ロバンペラ。自宅からラリー会場に通うほどの超地元での優勝にかかる期待は大きいが、砂利掃除を背負う金曜日を終えた段階で、どのポジションでいられるかが勝負になるとの考えを明かした。

●WRCプレイベントカンファレンス出席者
カッレ・ロバンペラ=KR(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
勝田貴元=TK(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
オリバー・ソルベルグ=OS(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
ヤリ・フッツネン=JH(Mスポーツ・フォードWRT)

Q: カッレ、このラリーが始まることを誰もが楽しみにしている。21歳で選手権リーダーとして母国ラリーに挑む、これ以上の舞台はないのでは
KR:KR:そうだね。もしかしたらあるかもしれないが、かなりいい状況ではあるね。

Q: 母国ラリーを前にかなり冷静のようだが、イベント会場までちょっと運転するだけで行けたり、ほかの国に行く時のように荷造りをしなくていいのは、ちょっと変な感じがするのでは。競技モードに切り替えられているか
KR:そうなれていると思うけど、レッキの間とラリーの週末は少し難しい。寝るのは自宅で、昼間はステージを走るんだからね。

Q: イベント自体はどんな感じか。今季は大活躍のシーズンになっており、そのことは考えていないと何度も言っていたが、選手権タイトルも視野に入ってきたのはいいことだ。ラリーフィンランドを勝つことについては、どう考えているか。タイトルを獲得するのと同じくらい重要なのでは
KR:そうだね。タイトルほど重要ではない。でもラリーフィンランドで勝つことは特別なものだし、誰もがいつかは勝ちたいと思っているイベントだ。もちろん、自分にとっては母国戦なので、勝てたら素晴らしいだろうね。この週末は狙っていくのはもちろんだが、状況も把握しなくてはならないし、今季ここまでと同じように選手権争いのこともクレバーに考えなくてはならない。ベストのリザルトを収められなくても、できる限りのことをしなくてはならない。

Q:この週末、チームメイトも含め優勝候補のドライバーは何人もいる。他のラリーよりもチャレンジングになると感じているか
KR:明日の砂利掃除の影響がどれくらい出るかによるところが大きいと思う。かなりグラベルがルーズなステージもあるようだ。プッシュして戦いに残れるようにがんばる。金曜日を終えた時点で僅差につけていられれば、優勝を狙うチャンスがある。でも、ここで勝ったことがあり、再び勝ちたいと思っているドライバーがかなりいる。それに、タカにとっては自分以上に母国ラリーのようなもの。ここに住んでいるんだからね! 彼がいい走りをすることを期待しているよ。

Q:君も地元出身だし、何年も住んでいる。天気はどうなるだろうか。明日、雨になるかどうか、わかっているはずだ。雲が雨を降らせてくれるよう懇願しているのでは
KR:フィンランドの天気は、夏は通常悪いということ以外は、いつも予報するのがトリッキーだ。夏は雨ばかりだ。でも、いまは晴れているようなので、ファンやラリーにとってはいいね。

Q:オリバー、ラリー1マシンでの初めてのフィンランド参戦なので、優勝候補のリストには入れなかった。もし勝てたとしたら、素晴らしいリザルトになると思うが、いまの気分は
OS:優勝は正直、ちょっと出来すぎだと思うが、今のフィーリングはかなりいい。シェイクダウンはOKだったので、明日を楽しみにしている。

Hyundai Motorsport GmbH

Q:エストニアでもラリー1マシンに乗ったが、かなり性格が違う。あのイベントをラリー1マシンで走ったことで学んだことや、今回活かせることはなにか
OS:ノートがかなり違うので、このマシンでの速さを身に付けることくらい。もちろん、エストニアでは知っている道もあったが、ラリー1マシンで走るのはかなり違った。エストニアでは、速さがかなり劣っていた。このラリーではミラクルは起きない。楽にいくことは一切ないと思うが、どうなるかな。フィーリングは少しよくなっているし、改良も行ったので、よりハッピーになっているし自信も高まった。ラリー1マシンでここに参戦するのは初めてなので、どう変わっていけるか、しっかり見極めなくてはならない。

Q:シェイクダウンでのフィーリングはどうだったか。1走目ではスピンもあったが
OS:リヤが固すぎてルーズになりすぎた。高速で走る自信があまり持てなかった。でも、あの後はよくなった。変更を行ったからね。

Q:今回はデニス・ジロウデが帯同しているね。彼とはいい関係を築いているとか。大変経験が豊富な人だ。彼から何かアドバイスは与えられたか
OS:もちろん、彼は本当に経験が豊富だし、特にこのイベントはユハ・カンクネンと一緒に1993年に勝っているし、あらゆるドライバーの隣に乗ってきた。昨日は一緒に動画を見ていたんだけど、彼は「あぁ、彼はここでコースオフした。彼はここでコースオフ、ここでは彼がオフした」と言っていた。すべてのステージ、すべてのコーナー、すべてのドライバーのことを知っているんだ。すごくクールだったよ。

Q:タカ、君にとっても母国ラリーだ! もう何年もユバスキラに住んでいるのだろう?
TK:どれくらいかな。5、6年くらい。

Q:フィンランド語もかなり流暢に話せる?
TK:娘の方が自分より上手ですね! 自分は流暢だとはいえませんが、カッレやエンジニアが話していることは理解できます。

FIA

Q:第2の故郷で参戦する気分はどんなものか。エキサイティングでにぎやかな雰囲気が戻ってきた。ここで参戦するのはどんな気分か
TK:カッレも言ったように、レッキは少し不思議な気分でした。日常で走っている道ですし、もちろんサービスパークもいつも使っているところだから、集中するのが少し難しい部分もあるかもしれません。でも、もうラリーが始まって、シェイクダウンもやったので、ほかのラリーと何も変わりません。すべてがここにあって、家族もいるし、ファンもいるので、より快適ですし、自信も感じています。

Q:グラベルラリーで好リザルトを残しているが、今回どんな予想をしているか。ポディウムに上がるというプレッシャーを自分自身にかけているか
TK:もちろん、自分の目標はポディウムですし、それを目指して戦いますが、言うまでもなく特にこのようなラリーでは簡単にいくことではありません。カッレはもちろんすごく速いでしょうし、同じチームにはエルフィン、エサペッカと、いずれもフィンランドで勝ったことのあるドライバーたちがいます。それに、ヒョンデ勢もとても強い。簡単にはいかないかもしれませんが、ポディウムが自分の掲げる目標なので、できる限りプッシュしていきたいです。どうなるかは分かりませんが、うまくいくことを願っている。

Q:昨年はアーロンと組んで初めての参戦だったが、超高速イベントでビッグチャレンジだった。コンビネーションはよくなっているようだが
TK:彼とのコンビはとても快適に感じています。段取りがとてもいいし、ペースノートを読むのも事前準備も高いレベルでこなしてくれています。彼の仕事にはものすごく満足していますし、お互いの関係もとてもいい。昨年のラリーフィンランドではスピンもありましたが、彼は何も言わなかった。だから、彼はすごくいい人だって分かりました(笑)。

Q:ヤリ、母国のイベントで初めてのラリー1マシンでの参戦だ。一日中、笑顔が絶えない。信じられないようなチャレンジだが、経験にもなる。シェイクダウンはどうだったか
JH:初めてラリーマシンに乗った時のような感じだった。なぜ、あのような気分になったのか分からない。エストニアでテストをしたので、だからかもしれない。でも、2回ほど走ってからはフィーリングはOK。でも、ドライブするのが本当に難しいと分かった。どうなるかな。

M-SPORT

Q:どのフィンランド人もそうであるように、このマシンで精いっぱいの走りを見せたいと思うだろうが、ラリー1マシンでの初参戦なので、プッシュしたいという気持ちと、ラリー1での経験があまりないという気持ちのバランスがかなり難しくなるのでは
JH:まさにその通り。とにかく自分は経験を積んで、このマシンのことを学ばなくてはならない。それから、もしできればどこかの段階で速さも見せられたらと思う。

Q:マシンに乗って一番違う点は何か。パワー以外に何か気付いたことはあるか
JH:パワーは信じられないほど。高速区間でどれくらい速く走れるのか、どれくらいプッシュできるのかまったく分からない。でも、すぐに身に付けられることを願うよ。

Q:今回だけのワンオフなのか、それとも他にも予定しているイベントはあるのか
JH:今回だけとは思わないよ。

Q:願うしかないね!
JH:そうだね。もしかしたら来年。でも今の段階では分からない。

記者席からの質問
ライナー・クーン(モータースポーツ・アクツエル、ドイツ)
Q:全ドライバーに。シェイクダウンではカッレが1秒差をつけてベストタイムだった。これは何かを示していると思うか

OS:それこそ気合いの表れだよ!

Q:カッレ、自然にこのタイムが出たのか、それともこの週末に向けての気合いを見せたのか
KR:1走目が一番重要だったと思う。でも、砂利掃除がかなりうまくいったので、タイムもかなりよかった。だから、満足していいと思う。その後の走行は、2走目、3走目で比べたらEPの方が速かった。最後の走行は、どこまでプッシュできるかを試せるので、速くいける。シェイクダウンだから、特別な意味はない。

Q:シェイクダウンは、フィンランド人勢にとっても新しいコースだと聞いた。本当に特別なシェイクダウンで、ペースノートを作るのも難しかった。全開で走るのもリスキーだったか
KR:正直、いいテストになった。どのラリーで走ったシェイクダウンよりもよかった。2010年の動画を見ていたら、自分では覚えていないのだけど、スタートラインに父(ハリ・ロバンペラ)と立っていて、みんなが準備しているのを見ていた。あのステージのスタートには行ったことがあったんだ。



RALLY PLUS