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ヤリ・フッツネンを支援するマーカス・グロンホルム「WRCのトップで戦う時が来た」

©M-SPORT

WRC第8戦ラリーフィンランドでラリー1デビューを飾ったヤリ・フッツネンを支援するマーカス・グロンホルムは、このトップマシンでのフル参戦に向けて最短距離の道を整えることを望んでいるようだ。

グロンホルムは、自身が率いるGRXマネージメントチームを通して28歳のフッツネンのキャリアを支援しており、WRCのトップカテゴリーで経験を積む時が来たと考えている。

「5年計画では考えていない。来年か2年後のどこかで実現しなくてはならない。前に向かって進む時がきた」とグロンホルムはWRC.comに語っている。
「もちろん、簡単にラリー1マシンに乗れるチャンスはないが、あのマシンに慣れてきた頃にはいい活躍をしてくれることを期待している」

2020年にWRC3タイトルを獲得しているフッツネンは、Mスポーツ・フォードのプーマ・ハイブリッド・ラリー1で参戦したWRCフィンランドで4番手タイムもマークする活躍を見せたが、燃圧とパワーステアリングのトラブルに見舞われ好リザルトの望みを失った。

2006年、2007年にMスポーツ・フォードをマニュファクチャラーズタイトル連覇に導いたグロンホルムはMスポーツのボス、マルコム・ウィルソンと強いつながりを持っており、フッツネンにはもっとチャンスが与えられるべきだと考えている。

「彼は2年前にWRC3タイトルを獲得したが、それ以上のチャンスには恵まれてこなかった。今はMスポーツ・フォードと関係を築き、ようやく初めてラリー1マシンで挑むチャンスも手にしたんだ」とグロンホルム。
「1日テストをしただけで、何度もあのマシンで走っているライバルを相手に速さを発揮するなんて、簡単にできることではない。ここまでのところは、彼は良くやっている」

WRC PROMOTER

フッツネンは、WRCフィンランドは最終的に総合9位まで順位を挽回してフィニッシュ果たしており、その力量にはMスポーツ・フォードのチーム代表、リチャード・ミルナーも好評価を与えている。

「彼は良くやったと思う。ミスは一切なかったし、週末を通して速さを高めていった。あのレベルにいきなり挑むのは簡単なことではないが、ヤリは自分ができることをしっかり示した。フィンランド戦の前にエストニアで1日テストをしただけだが、フィンランドでの内容には非常に感銘を受けた」とミルナー。

フッツネン自身も、今後ラリー1マシンでの参戦機会が増えることを希望している。
「もちろん、またこのマシンで走りたいと思うが、いつになるかは分からない。フィンランドでの参戦を実現させてくれたスポンサーのみなさんに感謝しなくてはならない。一歩一歩、進んでいったが、いい前進になった」とフッツネン。
「マシンのフィーリングは素晴らしかった。トラブルに見舞われたので、そこから自分ができることはミスをしないで走ることだけだった。それを果たした」

フッツネンのラリー1マシンでの参戦が実現したことは、グロンホルムがWRCのオフィシャルパートナーであるウルフ・ルブリカンツのブランドアンバサダーを務めている縁によるところが大きい。ウルフは、この取引を成立させるために重要な支援を行っているという。

フッツネンは、WRC次戦のイープル・ラリーベルギー(8月18〜21日、ターマック)では、Mスポーツ・フォードのフィエスタ・ラリー2でWRC2のタイトル争いを再開。フッツネンは現在、このシリーズでは6番手につけている。



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