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WRCニュージランド:ロバンペラが優勝で史上最年少チャンピオンに、オジエが総合2位でトヨタが1‐2フィニッシュ

©TOYOTA

WRC第11戦「ラリー・ニュージーランド」は10月2日にフィニッシュを迎え、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が優勝。前日に22歳になったばかりのロバンペラがドライバーズタイトルを獲得し、WRC史上最年少記録を更新した。また、総合2位にはセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組が入り、トヨタが1-2フィニッシュを達成した。
(以下リリース文)


WRC 第11戦 ラリー・ニュージーランド デイ4
22歳のロバンペラが優勝で史上最年少チャンピオンに輝く
オジエは総合2位に入りGR YARIS Rally1 HYBRIDが1-2フィニッシュ

10月2日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦「ラリー・ニュージーランド」の最終日デイ4がオークランドのサービスパークを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)が優勝。昨日22歳になったばかりのロバンペラが、WRC史上最年少記録でドライバーズタイトルを獲得しました。また、総合2位にはセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(1号車)が入り、GR YARIS Rally1 HYBRIDは1-2フィニッシュを達成しました。

ラリー・ニュージーランドの最終日デイ4は、サービスパークの南東エリアで2本のステージを各2回走行。その合計距離は31.18kmでした。最終日も断続的に弱い雨が降り、路面は全体的に湿った状態でした。

デイ3で首位に立ち、総合2位のオジエに29秒、総合3位のオィット・タナックに46.4秒のタイム差を築いたロバンペラは、オープニングのSS14でベストタイムを記録。続く2本のステージではセカンドベストタイムを刻み、2位オジエに対するリードを32秒に、ドライバーズタイトルを争う3位タナックに対するリードを46.1秒としました。そして迎えた、ボーナスポイントがかかる最終のパワーステージでは、4番手タイムで2ポイントのボーナスを獲得できれば良い状況でしたが、ロバンペラはベストタイムを記録。今シーズン6回目の優勝を決めると共に、ボーナスの5ポイントも獲得した結果、ドライバー選手権のポイントは237となり、選手権2位のオィット・タナックが今回総合3位でフィニッシュしたため、2戦を残してドライバーズタイトルを決定することになりました。

約3ヶ月ぶりにWRCに復帰したオジエは、ブランクを感じさせないスピードで上位争いを続け、総合2位フィニッシュによりロバンペラの選手権ライバルが獲得できるポイントを少なくし、チームメイトの初タイトル獲得をサポートしました。また、チームはロバンペラとオジエが獲得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権におけるリードは81ポイントに。はやければ、次戦のラリー・スペインでタイトルが決まる可能性があります。

なお、これまでWRCの最年少チャンピオン獲得記録は、故コリン・マクレー氏が1995年に樹立した27歳と109日でしたが、WRC最高峰カテゴリー参戦3年目のロバンペラは、その記録を5歳以上も縮めました。ハイブリッドシステムを搭載するRally1導入初年度の今年、ロバンペラは第2戦スウェーデンで優勝してドライバーズ選手権トップに立ち、第3戦クロアチア、第4戦ポルトガルと3連勝。さらに、第6戦サファリ(ケニア)と第7戦エストニアでも優勝し、選手権をリードし続けました。そして今回のニュージーランドでの勝利により、シーズンの優勝回数は6回に。2戦を残してタイトルを決めることに成功しました。

トヨタのドライバーのタイトル獲得はこれで4年連続、通算8回目となり、ロバンペラはカルロス・サインツ、ユハ・カンクネン、ディディエ・オリオール、タナック、オジエといったグレートドライバーの仲間入りをしました。なお、フィンランド人選手が最後にタイトルを獲得したのは2002年(マーカス・グロンホルム)であり、20年ぶりにフィンランド人ドライバーがWRCの頂点に立ったことになります。

ヤリ-マティ・ラトバラ(チーム代表)
今、とてもエモーショナルな気持ちになっています。カッレのチャンピオンシップ獲得は、本当に素晴らしいことです。まず何よりも、昨日22歳になったばかりの彼がWRCのあらゆる記録を塗り替え、タイトルを獲得したのは驚くべきことです。そして、20年ぶりにフィンランド人がワールドチャンピオンになったことにも重要な意味があります。これまで、私を含めたドライバーたちは、あと一歩というところまで行きましたが、叶いませんでした。だからこそ、カッレがついに成し遂げてくれたことに感謝しています。そして、ギリシャでの苦戦から立ち直り、ここニュージーランドで1-2フィニッシュを達成したチームのことも、本当に誇りに思います。マニュファクチャラー選手権にとって大きな助けになったので、次のスペインではマニュファクチャラーズ・タイトルの獲得に集中して戦うことができます。

セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 HYBRID 1号車)
今日、我々は歴史の目撃者になりました。カッレ、ヨンネ、そしてチームのみんなにとって素晴らしいことです。カッレの今シーズンの戦いは本当に素晴らしく、タイトル獲得は時間の問題でした。彼はこの週末堂々と戦いましたが、それこそが偉大なチャンピオンの証だと思います。私自身も、この週末は満足感を得られるものでした。今季出場した他のイベントよりもハイスピードで、トリッキーなコンディションの難しいラリーだったので、3カ月ぶりにWRCに復帰したことを考えれば上出来です。今シーズン何度か見られたことですが、このような難しいコンディションで、カッレは手のつけられない存在でした。私はチームを助けるために出場していますし、マニュファクチャラー選手権の獲得まであと一歩なので、クレイジーなリスクを冒すべき時ではないと認識して今回のラリーを戦いました。

カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 HYBRID 69号車)
今、大きな安堵感に浸っています。今年はとても良いシーズンを送っていたのですが、何戦か困難なラリーが続き、ようやくタイトルを獲得することができました。速くて信頼性の高いクルマを作ってくれたチームのみんなに感謝します。お陰で、純粋に運転を楽しむことができています。また、彼らは苦しい状況でも、いつも僕らを信じて支えてくれました。年齢のことはあまり考えていなかったですが、それでもこのような結果を残せたのは特別なことです。チャンピオンになることは、自分にとって唯一の目標だったので本当に嬉しいです。実は、金曜日は今日よりも少しナーバスになっていて、戦うためにはハードに攻めなくてはなりませんでしたが、今日は、純粋に楽しんで走ることができました。

<<ラリー・ニュージーランドの結果>>
1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) 2h48m01.4s
2 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID) +34.6s
3 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +48.5s
4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +1m58.8s
5 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒョンデ i20 N Rally1 HYBRID) +3m55.3s
6 ヘイデン・パッドン/ジョン・ケナード (ヒョンデ i20 N Rally2) +10m03.7s
7 ロレンツォ・ベルテリ/ロレンツォ・グラナリ (フォード Puma Rally1 HYBRID) +10m39.0s
8 カイエタン・カイエタノビッチ/マチェイ・シュチェパニャク (シュコダ Fabia Rally2 evo) +12m36.8s
9 シェーン・ヴァン・ギスバーゲン/グレン・ウエストン (シュコダ Fabia Rally2) +13m28.8s
10 ハリー・ベーツ/ジョン・マッカーシー (シュコダ Fabia Rally2 evo) +16m51.6s
R エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1 HYBRID)
(現地時間10月2日18時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

トヨタのクルマでドライバーズタイトルを獲得した選手
1990年: カルロス・サインツ (セリカ GT-Four ST165)
1992年: カルロス・サインツ (セリカ Turbo 4WD ST185)
1993年: ユハ・カンクネン (セリカ Turbo 4WD ST185)
1994年: ディディエ・オリオール (セリカ Turbo 4WD ST185)
2019年: オィット・タナック (ヤリスWRC)
2020年: セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC)
2021年: セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC)
2022年: カッレ・ロバンペラ* (GR YARIS Rally1 HYBRID)
*FIAによる正式な結果発表によります。

<<次回のイベント情報>>
WRC次戦は、10月20日から23日にかけて、スペインのバルセロナの南側に位置するサロウを中心に開催される「ラリー・スペイン」です。以前はグラベルとターマック(舗装路)の両路面を走行する「ミックス・サーフェス・ラリー」として行われてきましたが、2021年から完全なターマックラリーとして開催されるようになりました。スペインのターマックステージは全体的に路面がスムーズで、流れるようなコーナーが多いため、攻めがいのあるラリーとして選手に人気があるイベントです。



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