2010年シーズンの後半7戦のうち、ターマックラリーは4戦(ブルガリア、ドイツ、フランス、スペイン)。実に半分以上を占める。
そのターマックで無敵の速さを誇るセバスチャン・ローブとダニ・ソルドのシトロエンコンビにヒルボネン/フォードが対抗するためには『グラベルで勝ち、ターマック4戦では可能な限り順位を落とさないこと』が命題と言えそうだ。
圧倒的不利とも言える状況を打破すべく、ヒルボネンは精力的にターマックテストを行なっている。
まずは先週末に開催されたセルビアラリーに参戦(写真)。セルビアラリーはヨーロッパラリー選手権のリージョナルカップ・イーストの一戦で、総SS距離は229.14kmを誇る。一部SSがキャンセルになるほどの悪天候に見舞われたものの、順当に勝利を挙げている。
ヒルボネンは優勝後、以下のようにコメントをしている。
「去年からかぞえて8カ月ぶりのターマックラウンドだ。次々変わる天候には少し困ったけど、天気の急変なんてWRCでもよくあることだから、ドライビングの面ではいい経験になったよ。翌日は天気も安定して、いろいろなテストをこなしながらの走行だった。いくつかセットも試してみたし、この後のスペインテストでも色々やってみるよ。ともあれ、今回のラリーのおかげで後半戦のターマックはいい感触で臨めそうだ。
それに、セルビアではたくさんのファンが歓迎してくれた。ひどい雨にもかかわらずラリーを観にきてくれた人たちに、いい走りだと思ってもらえたらうれしいね」
チームはスペイン南部で日曜日から4日間の日程でブルガリア向けのテストプログラムを組んでおり、ヤリ‐マティ・ラトバラも合流する予定だという。。
そして本日、ヒルボネンはイングランドのブランディングソープでロードカーを使ったトレーニングを積んでいるところだ。コーチはこれまでも何度か指導を受けている耐久ツーリングカーのチャンピオン、ロブ・ウィルソン。
後半戦のオープニングイベント、第7戦ブルガリアは7月9〜11日にかけて開催される。反撃の烽火は上がるだろうか。