シュコダ・モータースポーツは、11月5日にドイツ東部で開催されたラウジッツラリー(グラベル)で、新型ラリー2マシン、シュコダ・ファビアRSラリー2を実戦デビュー。ドライバーを務めたアンドレアス・ミケルセン/トルステイン・エリクセン組が優勝を飾った。
中央ヨーロッパで最も過酷なグラベルラリーのひとつとして知られるラウジッツで実戦デビューに踏み切ったファビアRSラリー2。カスタマースペックの第1号車は、シュコダ・モータースポーツのサポートを受けてドイツを拠点とするトクスポーツWRTが走らせた。トクスポーツWRTは、WRC2でもファビア・ラリー2 Evoを走らせており、今週開催されるWRCラリージャパンでも、エミル・リンドホルム、サミ・パヤリらをエントリーさせている。
今回のラウジッツは、シェイクダウンの延長のようなものと捉えているというシュコダ。2021年にファビア・ラリー2 EvoでWRC2タイトルを獲得し、今季も選手権首位に立っているミケルセンがステアリングを握り、1デイイベントで20秒以上の差をつけて新型マシンの実戦デビューを勝利で飾った。
「ファビアRSラリー2にとって初めてのラリーは、アンドレアスとトルステインが勝利を飾って終えた。シュコダ・モータースポーツ全体にとって、本当に価値のある結果だ。チームメンバーや支えてくれたすべての方々に感謝したい」とシュコダ・モータースポーツのヘッド、ミハエル・ハラバネクはコメントしている。
ミケルセンも、まったく新たに開発されたラリー2マシンを絶賛した。
「素晴らしい1日になった。シュコダ・ファビアRSラリー2のポテンシャルは信じられないよ」と勝利を祝った後にミケルセンは語った。
「実戦のラリーは、テストとはまったく違う。ラリーの間に変更を行ったが、マシンはどんどんよくなっていった。もちろん、ファビアRSラリー2にとって初めての優勝をマークできたのは格別の思いだ」
トクスポーツWRTのチーム代表、セルカン・デュルは、すでに先を見ているようだ。
「この勝利を足がかりに、未来を築いていく」とデュルは新型マシンに大きな期待を寄せている。
2022年ヨーロッパ・ラリートロフィー(ERT)の最終戦として開催された今回のラウジッツラリーは、ラリー前に見舞われた豪雨により道には水が残り、路面が非常にソフトになった。このため、イベント中は深い轍が掘られることに。しかし、特にシュコダのカスタマー勢は、この試練に果敢に立ち向かい、新型のファビアRSラリー2の優勝に加えて、トップ10圏内にファビア・ラリー2 Evo、ファビア・ラリー2が4台食い込んだ。
シュコダ・モータースポーツは、ファビアRSラリー2の実戦デビューの模様を収めたダイジェスト動画も公開している。
ラウジッツラリー最終結果
1 A.ミケルセン(シュコダ・ファビアRSラリー2) 1:24:02.4
2 T.クリステンセン(ヒョンデ i20 Nラリー2) +21.6
3 M.カーレ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +2:44.9
4 A.ブレジク(シュコダ・ファビア・ラリー2) +3:45.2
5 R.ジーツ(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo) +4:13.3