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STI、ニュルに向けWRXをシェイクダウン

 

STIは3月4日、ニュルブルクリンク24時間に出場するスバルWRX STIのシェイクダウンを富士スピードウェイで実施した。

この日ステアリングを握ったのは佐々木孝太。120名近くの報道陣や関係者が見守るなかでその感触を確かめた。朝方は路面が濡れていたためインターミディエイトタイヤでの走行となったが、昼前にはドライ路面となりスリックタイヤでの走行にスイッチ。午前中のセッションを1分50秒前後のタイムで締めくくった。

車両自体は年明けの東京オートサロンですでに発表されていたが、その後富士重工のテストコースで1000km近くを走り込み、空力など細部の煮詰めが行われている。大きなポイントとしては、ヨーロッパのサーキットに合わせた左ハンドル化、圧搾空気で作動するパドルシフトの採用、空力性能の向上など。もちろん足まわりのセッティングやエンジン効率の向上など、改良項目は多岐にわたっている。

チーム体制は、辰己英治総監督と小澤正弘監督指揮のもと、佐々木孝太/カルロ・ヴァン・ダム/マルセル・ラッセーに新加入のティム・シュリックを加えた4名がステアリングを握る。また、今年もスバルのディーラメカニック6名がマシンのメンテナンスに携わる。

佐々木は「空力や足まわりの向上のおかげで、フロントの食いつきがよく、旋回性能の向上を体感できました。スジの通った“しっかり感”があり、車両の前後がきちんとリンクして“AWD感”が出ていますね。ただ、パドルシフトはまだ改良が必要です。レスポンスなどは問題ありませんが、シフトダウン時のシフトショックがすこし大きい。挙動が乱れる原因にもなるため、調整しなければなりません。それでも昨年のマシンと比べると、圧倒的に乗りやすさはアップしています」とおおむね好評。セッション自体は大きなトラブルもなく順調にメニューを消化した。

車両はこの日の結果を受けてさらに改良作業を受け、5月の本戦に向けて4月に行われるVLNとクオリファイイングレースに出走するため、3月半ばにはドイツに送られる予定だという。佐々木はクオリファイイングレースにも出場予定とのことだ。



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