2022年のWRCチャンピオン、カッレ・ロバンペラ。所属のトヨタはマニュファクチャラーズ選手権も制したが、来季はライバルであるヒョンデ、Mスポーツ・フォードとの戦いはもっと接戦になると予想していることを明かした。
ハイブリッドの新規定ラリー1マシンの初年となった今季、22歳のロバンペラは序盤から安定して高ポイントを重ね、シーズン2戦を残した段階で史上最年少でのWRCタイトル獲得を決めた。
一方、マニュファクチャラーズ選手権2位に終わったヒョンデは今季、i20 N ラリー1のポテンシャルを発揮させるまでに手こずったが、シーズン後半で5勝をマーク。このパフォーマンスをロバンペラは警戒している。序盤7戦で5勝を獲得したロバンペラは、この段階で83ポイント差をつけていた。しかし、続く6戦の間にヒョンデが勢いに乗り始め、アドバンテージは33ポイントにまで詰まっている。
「来年は、もっともっと接戦になると思う」と語るロバンペラ。フィンランド人がWRCチャンピオンとなるのは、20年ぶりのことだ。
「今季は順調にシーズンを滑り出し、GRヤリスは新しい規定でもすぐにいい走りを見せてくれたが、ライバルたちが強くなってきたことも見てきた。戦いに残るためには、自分たちもさらにステップアップしなくてはならない。チームもそのことは分かっているし、何をするべきかもすべて分かっている。自分たち自身もね。改善できるところはあるので、それをやっていきたい」
2023年もトヨタ、ヒョンデ、Mスポーツ・フォード、3チームは揃って参戦を継続。ハイブリッドエンジン搭載のラリー1マシンを走らせた初年度を踏まえ、ドライバーズラインナップの見直しや技術的な修正を行って、2023年シーズンに臨む。