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ダカール2023:ステージ6でナッサー・アル-アティヤが連続ステージウイン、TGR勢の3台が累積順位でトップ4に

©A.S.O. / Florent Gooden / DPPI

ダカールラリー2023年大会は1月6日、ハイル〜リヤド間のステージ6を走行。358kmのステージが予定されていたが、先日、この地方を襲った大雨の関係で100km短縮された。このため、コンペティターたちには迅速な切り替えが求められた。

この日も総合首位につけるナッサー・アル-アティヤ(トヨタGRダカールハイラックス)が好ペースをつかみ、2日連続でステージウインを奪取。大会連覇、5度目のダカール勝利に向けてリードを1時間以上に広げた。
「最後の40kmはすごくプッシュしてステアリングポンプを破損した。ステアリングが使えなくなり、オイルもかなりなくなった。でもありがたいことにステージを走り切ることができたよ。リヤドのビバークまで走り続けられるように修復を行わなくては」とアル-アティヤは、コースが短縮されても競技の難しさは変わらないことを語った。

A.S.O. / C.Lopez

この日はトヨタ・ガズーレーシング・ダカールチームのチームメイト、ヘンク・ラテガンが3番手タイムをマークしており累積順位では2番手に浮上。ジニエル・ド・ヴィリエールも同4番手につけており、TGR勢の3台がトップ4に食い込んでいる。

アル-アティヤを追ってこの日総合2番手、4番手でスタートしたチーム・アウディ・スポーツのステファン・ペテランセルとカルロス・サインツにとっては厳しい展開となり、ペテランセルはステージの212km地点でクラッシュ。さらにサインツもまさに同じ場所でストップしてしまった。合わせてダカール優勝17回を数える強豪のふたりだが、これで今回は上位争いは望めそうになくなった。アウディRS Q e-tron E2では、マティアス・エクストロームがこの日を終えて総合5番手につけて奮闘を続けている。

A.S.O. / C.Lopez

一方、バーレーン・レイド・エクストリーム(BRX)のセバスチャン・ローブ(プロドライブ・ハンター)は、この日はクリーンな走行を披露。アル-アティヤに続く2番手タイムでこの日のステージをフィニッシュし、累積順位も6番手にまで上げてポディウムが視野に入ってきた。
「自分たち的にはOK。崩れた砂丘やリズムチェンジが多くてトリッキーなステージだったし、適切なペースをつかむのが難しかった。それでもいいステージになったし、ナビゲーションのミスが2回だけあったので3分ほどロスしたが、ここまで起きたことを思えば最終的にはいいステージにできたと思う。順位でも大きく上がることができた」とローブ。

Flavien Duhamel / Red Bull Content Pool

1月7日のステージ7は、リヤド〜アルデュワディミのビバーク間に333kmが設定されている。ステージ終盤には、メカニックが待つアシスタントゾーンで2時間の作業が認められる。なおバイク部門はステージ7はキャンセルとなり、ステージ8から競技が再開される。

ダカール2023 暫定結果(ステージ6終了時点)
T1 Car Class
1 N.アル-アティヤ(トヨタGRダカールハイラックス) 24:00:48

2 H.ラテガン(トヨタGRダカールハイラックス) +1:06:50
3 L.モラエス(トヨタ・ハイラックスオーバードライブ) +1:13:19
4 G.ド・ヴィリエール(トヨタGRダカールハイラックス) +1:44:38
5 M.エクストローム(アウディRS Q e-tron E2) +1:46:55
6 S.ローブ(プロドライブ・ハンター) +1:57:10

7 R.デュマ(トヨタ・ハイラックス) +2:13:07
8 M.プロコップ(フォード・ラプターRSクロスカントリー) +2:13:30


日本勢では、チームランドクルーザー・トヨタオートボデーからトヨタ・ランドクルーザー300 GR SPORTで参戦する三浦昂が、1月5日のステージ5で走行中、135km地点で駆動系のトラブルに見舞われた。修復が不可能と判断し、後続のサポートトラックに牽引を依頼してコースを離脱。ハイルのビバークで修復作業を進めている。チームメイトのロナルド・バソは、4輪部門105番手・市販車部門トップのタイムでこのステージをフィニッシュ累積順位では総合106番手・部門首位の座を守っている。
この日の状況について三浦は「走り出して間もなく左リヤのショックアブソーバーが外れ、続いて135kmの地点で駆動系にトラブルを抱え、ストップしてしまいました。ランクル300の良さを活かせるステージになるはずだったのに、走行できなかったことは残念な気持ちです」と悔しさをにじませた。

A.S.O. / F.Le Floc’h / DPPI

日野600シリーズで参戦している日野チームスガワラの菅原照仁/望月裕司/染宮弘和組は、前日のマイナートラブルを修復し、ステージ5は快走を披露。トラック部門9番手のタイムでフィニッシュ。しかし、通過したウエイポイントの一カ所がGPSに記録されていなかったことで15分のペナルティを科された。この結果、ステージ順位は11番手となったが、累積順位は13番手に上げている。
菅原は「現在のこのクルマは不具合がなければこれくらいの戦闘力があるということ。無理をしたわけではなく、普通にアタックした結果です。砂丘の登り下りではハイブリッドの回生/アシストの効果も感じられました」とコメントしている。

A.S.O. / F.Le Floc’h / DPPI



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