Mスポーツ・フォードへの復帰後、初戦となったWRC開幕戦ラリーモンテカルロを5位でフィニッシュしたオィット・タナック。チームは、この結果に一定の満足を見せているようだ。
タナックにとってフォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1での初ラリーとなった、今回のモンテカルロ。タナックは一時総合3番手につけていたが、2日目にステアリングトラブルが発生したためペースが上がらず、5番手まで後退した。それでも、最終パワーステージではセカンドベストタイムをマークして、ボーナスポイント4を獲得。ステージウインを獲得したトヨタのカッレ・ロバンペラとはわずか0.6秒差だった。
トヨタ時代の2019年にドライバーズタイトルを獲得しているタナックは、5年ぶりにMスポーツ・フォードから参戦したラリーを終えて明るい表情を浮かべ「全体的にはいい週末で、多くのことを学ぶことができたし、走行経験も重ねられた」とコメントを残した。
Mスポーツのマネージングディレクター、マルコム・ウィルソンもタナックに賛同し「オィットはスマートなラリーを展開した。彼は、自分たちにやることが山積みであることは分かっているが、私がうれしいのは、彼が、もっとパワーが必要だ、とチームに訴えてはいないことだ。いま、我々が取り組まなくてはならないことは、セッティング関連のことだ」
チーム代表のリチャード・ミルナーは、タナックの最後のチュリニ峠の走りを賞賛する。
「あのパワーステージは、今後のポテンシャルを予感させるものだった」とミルナー。
「もちろん、ポディウムに上がれたら良かったが、そうはならなかった。でも、フィードバックや、今回見せてもらった走りには満足していい」
タナックはすでに、次戦のスウェーデンに向けてのテストに専念している。タナックは、シーズン唯一のスノーラリーに備えて、母国エストニアのスノーラリー、オテパアラリーに参戦する。