2023年シーズン全日本ラリー選手権第1戦「Rally of Tsumagoi 2023」の初日は、2月4日(土)に7カ所のスペシャルステージを走行。鎌田卓麻/松本優一(スバルWRX STI)が福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビアR5)に12.9秒差をつけて初日トップに立った。13.0秒差の3番手には新井敏弘/小藤桂一(スバルWRX ST¥I)がつけている。
全日本ラリー選手にスノーイベントの嬬恋が復活するのは4年ぶり。ただ、代わりに同じ群馬を拠点とするモントレーがカレンダーから外れることになった。今回の嬬恋はアジア・パシフィックラリー選手権(APRC)のアジアカップと日本スーパーラリーシリーズを併催。ただ、新型コロナウイルスの感染状況を鑑みて、無観客での開催を余儀なくされている。
ラリー初日は、サービスパークが置かれた嬬恋会館でセレモニアルスタート実施後、SS1とSS2を走行。サービスを挟み、夕方から夜にかけて5つのステージを連続で走る7SS、34.83km。SS1は、鎌田卓麻が幸先良くベストタイムを刻んだ。ラリージャパンでのアクシデントから、復帰戦となった新井敏弘が4.4秒差の2番手で続く。
SS1で思うようにペースを上げられなかった福永は、続くSS2でベストタイムをマーク。新井を抜いて2番手に浮上すると、サービスを挟んだSS3とSS4でも連続ベストをたたき出し、SS1フィニッシュ後の段階で8.3秒差あった鎌田との差を3.0秒にまで縮めてみせた。
ところがSS5では、福永が痛恨のスピン。このステージでベストタイムを記録した新井が2番手に浮上する。新井はSS6でも福永に1.1秒差をつけて連続ベストタイムを並べてみせた。この日の最後を締めくくるSS7は福永が意地のベストタイム。0.1秒差だが新井を捕らえて、再び2番手に順位を上げている。
首位の鎌田は後半のセクションではベストタイムこそなかったものの、無理なく安定感のあるペースで走行。2番手の福永に12.9秒差で、初日をトップで終えている。
「後半のセクションはスノーバンクを使って走るようなリスクを冒さず、ペースをコントロールしながら走ることができました。無理をしていない中でも約13秒というアドバンテージを得ているので、明日もしっかりとラリーをコントロールしていきたいです」と、鎌田は笑顔を見せた。
一方、3度のベストタイムを記録しながらも一度のスピンにより2番手となった福永は「優勝を狙って戦っているので、明日は逆転するつもりで、4本のステージすべてで攻めます」と、逆転を誓った。