WRC第3戦ヨルダン・ラリーのデイ3が4月3日(土)に行なわれ、デイ2トップのセバスチャン・ローブ(シトロンC4WRC)が優勝した。ローブはメキシコに続いて2連勝。2位はヤリ-マティ・ラトバラ(フォード・フォーカスRS WRC)、3位にはペター・ソルベルグが入った。
ヨルダン最終日は出走順をめぐるチーム戦略が渦巻いた。シトロエンはローブ、フォードはラトバラの優勝を最優先し、チームメイトもしくはサテライトチームのドライバーを犠牲にする冷徹ともいえる戦略を敢行。ペナルティを覚悟でTC(タイムコントロール)への早着および遅着を命じ、デイ2で2位につけていたセバスチャン・オジエ(シトロエンC4WRC)と、デイ2でリタイアして再出走組にまわったミッコ・ヒルボネン(フォード・フォーカスRS WRC)がレギュレーションを駆使して無理やり早い出走順に躍り出た。
結果的に1番手スタートとなったオジエは、2番手スタートとなったローブのためにダスティな路面の掃除役を演じて失速。ローブは後輩の犠牲に報いるべく全開で走り続け、2位ラトバラ、3位ソルベルグを振り切って優勝を果たした。4位にはラリーをとおしてスピードが上がらなかったダニ・ソルド(シトロエンC4WRC)が入り、遅れたオジエは何とか6位に。ヒルボネンは20位ノーポイントに終わった。なお、元F1王者のキミ・ライコネン(シトロエンC4WRC)はこれまでのベストリザルトとなる8位でフィニッシュしている。
同時開催のSWRCではチェビー・ポンス(フォード・フィエスタS2000)が優勝でメキシコに続き2連勝。グループNによるPWRCではパトリック・フローディン(スバル・インプレッサ)が優勝を果たした。