WRCではヒョンデ復帰の初戦となった第2戦スウェーデンを2位でフィニッシュし、ポディウムに上がったクレイグ・ブリーン。先週末はERCラウンドでステージウインを連取したほか、国内選手権部門での優勝も飾った。
今季、ダニ・ソルドとサードカーをシェアしてのWRC参戦するプログラムを組んでいるブリーンは、並行してヒョンデ・ポルトガルからポルトガルラリー選手権にも参戦することを発表しており、その開幕戦であるラリーセラスデファフェ・フェルグエイラスはERCとの併催で行われた。
ブリーンにとって6度目のERC戦勝利も視野に入っていながら土曜日のSS7でパンクに見舞われERC部門では6位でのフィニッシュとなったが、この日の夕方、WRCのレッキに参加するためにメキシコに向かったブリーン自身は、手応えを感じていたようだ。
最終日のSS14では2輪状態での走行という場面もあったブリーンは「その状態がしばらく続いたので、どうなるか分からない、それが一番イヤだった」とブリーンは振り返る。
「ターンインすると転がるし、ターンアウトしてもバンクがあるので、そのまま進むしかなかった。いい気分ではなかった。高速で轍にはまり、それでそんなことになった」
「久しぶりということもあったが、今はとても自信を感じている。たくさんの素晴らしいスタッフが自分を支えてくれている。Sports&Youとヒョンデ・ポルトガルは本当にいい仕事をしてくれたし、速さも披露できたし、マシンの動きも完璧だった。とにかく周囲の人々がいい。まるで家族のようで、今シーズンのこの先が本当に楽しみになってきたよ。いい選手権だ」
「メキシコのレッキに参加するのはこれで3回目だが、実際の競技には参戦したことがないんだよね」と語るブリーン。レッキ終了後は、母国アイルランドに戻り、地元のウエストコークラリーにフォード・シエラRSコスワースで参戦した後、3月31日〜4月1日に開催されるポルトガル選手権第2戦へと向かう多忙なスケジュールをこなす。
「もしかしたら、一度立ち止まってスケジュールを少し考えてから承諾するべきだったかもしれないが、自分はヒストリックなものが好きだから。それに、今季の前半にアイルランドで参戦できるのは、ここだけだと思うから」
ポルトガル選手権ではWRC参戦でも組むジェームス・フルトンがブリーンのコ・ドライバーを務めるが、アイルランドのイベントでは再びポール・ネイグルとのコンビが再現される。
(Graham Lister)