©Toyota Gazoo Racing WRT
WRCの単独タイヤサプライヤー、ピレリは、ラリー1マシンにとって初の高地グラベルラウンド、ラリーメキシコのステージ分析を伝えている。
今回のラリーメキシコは、3月16日（木）、午前中にシェイクダウンを行った後、夜にグアナファト市街地のスーパーSS（2回走行）で開幕する。5.5kmのステージで行われたシェイクダウンでは、カッレ・ロバンペラとエサペッカ・ラッピがタイでトップタイムをマーク。金曜日からのグリップの低いグラベルステージを見すえて、シェイクダウンでは全ドライバーがソフトタイヤを選択した。ラリー1勢が今回の会期中に使用できるタイヤはハード24本、ソフト12本となる。
レッキを終えて、ピレリのエンジニアは今回のラリーのポイントを次のように指摘した。
・金曜日のステージは、各ステージの1回目と2回目だけでなく、ステージの走行中にも大きく変化していくと見られる。土曜日はよりコンパクトな路面のため、それほど顕著な路面劣化は見られない模様。El Chocolate（SS3／SS6、29.07km）はシリーズでも最もチャレンジングなステージのひとつで、金曜日が勝負の行方を左右する重要な1日となる
・石や小石の多い路面と、砂利や砂の多い路面が交互に表れるほか、ルーズグラベルや砂のある大きなセクションではグリップレベルが低下する
・気温はタイヤへの負担が大きく、標高の高さはエンジンパワーに影響する
ラリーメキシコで供給されるタイヤ
Scorpion KX WRC：ラリー1に供給される、トップカテゴリーのために開発されたグラベルタイヤはコンパウンドが2種類。いずれも2022年の改良型で、強化された構造と設計の最適化が行われている。メキシコでは、より耐久性が高く、非常に摩耗しやすい路面やグリップ力の高い路面への耐性を高めたHAハードコンパウンドが第一選択肢となる。オプションとして、滑りやすい路面でも最適なグリップを発揮するソフトのSAコンパウンドも選択できる。
Scorpion K: WRC2、WRC3のグラベルタイヤもハードとソフトのコンパウンドが用意され、ラリー1用のKXの特徴が多く流用されている。メキシコでは、ラリー2車両にはK4B（ハード）とK6B（ソフト）、ラリー3車両にはK4（ハード）とK6（ソフト）が用意される。
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