4月20日に迎えるWRC第4戦クロアチアラリー(ターマック)の開幕に先駆けて、19日、ヒョンデ・モータースポーツのシリル・アビテブール代表が、ラリーの本拠地となるザグレブから声明を発表した。13日にラリーに向けてのプレイベントテスト中に発生したアクシデントで急逝したクレイグ・ブリーンが18日に埋葬されたことを報告するとともに、アクシデントについても概要を説明した。
(以下、チーム発表リリース)
クレイグは昨日、埋葬されました。私たち全員にとって、とても感傷的な時間となりました。気持ちはまだ揺れ動いているままで、チームメイトとして、ライバルとして、そして友人として、素晴らしい存在であったクレイグを悼む声が驚くほど多く寄せられています。
今回発生したアクシデントについて、 クレイグはクロアチアのプレイベントテストに参加していました。道のコンディションはスリッパリーで、マシンは比較的低い速度で道から滑ってラインを外し、木の柵に接触しました。この柵の柱の1本がマシンのドライバー側の窓から貫通してきたのです。
テストコースはすぐに封鎖され、ステージに待機していた医療チームがただちに現場に向かいました。
(コ・ドライバーの)ジェームス・フルトンに、このアクシデントでの怪我はありませんでした。私たちは、彼の気持ちに寄り添い、ジェームスをサポートするために、いまできる限りのことをしています。
クレイグはステージから病院に搬送されました。 判断できる限りでは、クレイグは即死でした。
ヒョンデ・モータースポーツとFIAは共同で、この事故のあらゆる面を検証しています。確認できている限りでは、マシン、タイヤ、安全装置など、どの要素にも問題はありませんでした。地元警察は、現場の報告書の作成を完了しています。
今週末のクロアチアラリーに向けて、すべての関係者、そしてクレイグのご遺族や友人にうかがったご意見では、戦いへのスピリットを持つクレイグが、今週末のラリーの継続とチームメイトの参戦を望んでいたであろうことは明らかでした。
クレイグに敬意を表するためにどうしたらいいのか、何ができるのか、私たちは長い間考え続けました。そして、クレイグと彼のルーツであるアイルランド、そして彼の愛するアイルランドのラリー界に敬意を表し、特別のカラーリングを施した2台のマシンで参戦することになりました。
クレイグは素晴らしい人物でしたし、それは彼の家族や友人も同じです。ラリー界が強く団結したことは、クレイグが高く評価された証だと思います。
この週末は、クレイグを称える様々な取り組みが行われます。特別なカラーリングのほかに、ホスピタリティには弔問帳が置かれ、誰でも署名していただけます。これは、ご遺族と共有されます。
現時点で、私たちが正確にお伝えできることは、これがすべてです。