5月11〜14日に開催されるWRC第5戦ラリーポルトガル(グラベル)に参戦するクリス・ミークのペースノートを、ジェームス・フルトンが読むことになった。
フルトンは今季、ヒョンデからラリー1で参戦するクレイグ・ブリーンのコ・ドライバーを務めていたが、前戦クロアチアラリーのイベント前テスト中に起きたアクシデントでブリーンが急逝するという悲劇に見舞われていた。アクシデント時、フルトンも同じマシンに乗っていたがフルトンに怪我はなかった。
2月のラリースウェーデンではブリーンとともに総合2位でポディウムに上がっていたフルトンが、WRCポルトガルではミークのコ・ドライバーとして実戦に復帰する。ミークは、ブリーンの代替としてチーム・ヒョンデ・ポルトガルの参戦活動のドライバーを引き継いでおり、WRCポルトガルではふたりはi20Nラリー2でWRC2部門に参戦する。
「自分自身にとっても、クレイグに近しいみなさんにとっても、信じられないほど辛い数週間だったが、今は復帰できるようになったと感じている」とフルトン。WRCポルトガルへの参戦は、ブリーンの遺族、ヒョンデ・モータースポーツとの話し合いの上で決めたという。
「マシンに戻るという決断は簡単にはできなかったが、自分の家族、クレイグのご家族、ヒョンデ・モータースポーツ、チーム・ヒョンデ・ポルトガル、ラリー界のみなさんやクリスが支えてくれたおかげで、マシンに戻りクレイグの遺産を引き継げることになった。クレイグならこうしてほしかっただろうということが自分には分かる。自分はクレイグと一緒にこのチャレンジを始めた。だから彼を称える最善の方法は、一緒に始めたことを終わらせるのが一番だと感じているこの数週間、励ましてくれたみなさんにも感謝したい。本当に心強かった」