ヒョンデ・モータースポーツが6月1日付けで、フランソワ-クサビエ・ドゥメゾンをテクニカルディレクターに就任することを発表し、チームは車両開発の推進と競争力強化を命じたという。
フォルクスワーゲンがWRCでタイトルを連覇していた時期に技術面のブレーンとして貢献した“FX”ドゥメゾンは、現在54歳。これまでにプジョーやプロドライブでも活躍し、スバルのWRC活動中止に伴いペター・ソルベルグがプライベーターとして活動することになった際も、その手腕を買われた。
ヒョンデ・モータースポーツではWRCプログラムマネージャーのクリスチャン・ロリオーと協力することになるが、今季ここまで未勝利に終わっている流れを食い止めようと必死のヒョンデにとって、ドゥメゾンの任命は極めて重要なものになる。
WRC第5戦ラリーポルトガルの会期中、チーム代表のシリル・アビテブールは、トヨタと世界チャンピオンドライバーとの組み合わせは「シンプルに我々を苦しめている」と語った。
「運はある程度は自分で切り開くものだが、パフォーマンスも自分で生み出すもの」とアビテブール。
「トヨタとカッレはレグ2を終えた時点で1分のギャップを築いており、シンプルに我々を圧倒している。彼がどのようにあのペースをつかんでいるのかを知りたいし、そのことに重点を置いている。中長期的な視点で考え、あの1分を何らかの方法で取り戻さなくてはならない」
(Graham Lister)