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全日本ラリー丹後:初日、またも全SSベストのコバライネンが福永に45秒のリード

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2023年シーズン全日本ラリー選手権第5戦「YUHO RALLY TANGO supported by Nissin Mfg」の初日は、6月10日(土)に6カ所のスペシャルステージを走行。JN-1クラスはヘイキ・コバライネン/北川紗衣(シュコダ・ファビアR5)が、福永修/齊田美早子(シュコダ・ファビア・ラリー2 Evo)に、45.3秒差をつけて初日トップに立った。コバライネンから1分53秒5差の3番手には、FFのプジョー208 ラリー4で奮闘する新井大輝/毛利太哉が入っている。

第2戦新城から続いてきたターマック4連戦、その最終ラウンドは、日本海を望む京都府の丹後半島が舞台となる。ラリー丹後のステージは丹後半島を南北に貫く丹後縦貫林道を区切って設定。全般的にスムーズでクリーンな路面を特徴とするが、低速・高速コーナーが入り組んでおり、どこにターゲットを絞って足まわりのセッティングを決めるかが攻略の鍵になる。

ラリー初日は半島中部から南へと向かう3SS「Tsunotsuki (9.28km)」「Nariai(13.07km)」「Iwataki Okuyori(6.69km)」を、サービスを挟んで2度走行する6SS、58.08km。今季ここまでウエットでの戦いが続いてきた全日本ラリー選手権だったが、久々にドライコンディションでの走行が実現した。

京都府京丹後市役所でのセレモニアルスタートに続き、クルーは9.28kmを走行するSS1へ。ベストタイムを刻んだのはターマック3連勝中のヘイキ・コバライネンだった。このステージだけで2番手タイムの福永に6.7秒差、3番手の勝田に7.5秒差をつけて見せる。コバライネンはSS2とSS3でも余裕のベストタイムを並べ、クラス2番手の福永に17.1秒差、クラス3番手の勝田範彦/木村裕介(トヨタGRヤリスJP4-ラリー2)に15.6秒差をつけて午前中のセクションを終えた。

49.1秒差のクラス4番手には、唐津以来の登場となった新井大輝/毛利太哉(プジョー208ラリー4)、53.1秒差のクラス5番手には眞貝知志/安藤裕一(トヨタGRヤリスDAT)、54.0秒差のクラス5番手に柳澤宏至/竹下紀子(トヨタGRヤリス)と、4番手から6番手までは僅差のバトルが繰り広げられている。

ラリーは45分間のサービスを挟んで、午前中に走行したステージをリピートする午後のセクションへ。首位のコバライネンは、路面コンディションが比較的良好だったことをうけて、タイヤを交換せず、スペアタイヤを1本下ろしてスタート。ペースを上げて、2番手以下をさらに引き離す3連続ベストをたたき出した。終わってみれば、この日行われた全SSを制覇し、2番手福永との差を45.3秒にまで拡大。余裕の首位で初日を折り返している。

「今日の走りには満足しているよ。タイヤ1セットで午前と午後を走り切れたからね。特に午後のループは良いフィーリングで走ることができた。僕は先頭スタートだし、午前中は少しダストが路面に残っていたんだ。でも、午後はクリーンになって、グリップレベルが上がったし、タイヤを1本下ろしたことで、クルマが少し軽くなったことも大きかった」と、コバライネンは納得の笑顔だ。

午後のセクション、SS4とSS5は勝田がセカンドベストをマークし、福永に1.3秒差にまで迫る。しかし、SS5の途中で勝田のGRヤリスJP4-ラリー2に排気漏れの症状が発生し、SS6ではパワーダウンを余儀なくされてしまう。結局、SS6は福永が勝田を5.5秒上まわり、6.8秒とその差を広げている。勝田はサービスまで自走で戻ってきたものの、トラブルの影響確認も含め、最終日に万全な状態で出走すべくデイリタイアを選択している。

これでJN-1クラスは新井が3番手に浮上、4番手は首位と1分57秒6差の柳澤、5番手に同じく1分59秒3差の眞貝が続く。JN-2クラスは奴田原文雄/東駿吾(トヨタGRヤリス)が、合計タイムでコバライネンに54.0秒遅れと、JN-1クラスに割って入るスピードを発揮。クラス2番手の三枝聖弥/船木一祥(スバルWRX STI)に1分11秒8差をつけてリードしている。

なお、10日(土)の夜半から最終日の朝にかけて降雨が予想されており、コンディションの変化にも注目が集まる。オープニングのSS7は11日(日)の9時13分スタート予定。



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