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WRCサファリ:「チーム全員の力で示した信頼性」豊田章男会長コメント全文

©Toyota Gazoo Racing WRT

6月25日(日)にフィニッシュを迎えたWRC第7戦サファリ・ラリーケニア(グラベル)。セバスチャン・オジエ/バンサン・ランデ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン、勝田貴元/アーロン・ジョンストン、4台のトヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッドがトップ4を独占した結果を受けて、トヨタ・ガズーレーシング・ワールドラリーチームの豊田章男会長がコメントを発表した。

(以下チームリリース)


WRC第7戦サファリ・ラリーケニア
豊田 章男 TGR-WRT会長コメント

サファリ・ラリー復活以来3年連続の優勝、そして2年連続での1-2-3-4フィニッシュという素晴らしい結果で、今年もサファリを走り切ることができました。8人のドライバー達と、メカニック、エンジニアをはじめとしたすべてのチームメンバーに感謝いたします。チームのみんな、ありがとう!

クルマにとって厳しい環境も多いアフリカでは他の地域と違い「無事に生きて帰って来れる」ということが、クルマには強く求められています。そんなアフリカで4台のGR YARIS Rally1 HYBRIDが無事に走り切り、TOYOTAの信頼性を示してくれたこと、本当に素晴らしいことだと思います。

ただ、実際のラリーを見ると、決してクルマの信頼性だけで実現された結果ではありません。ドライバーたちとメカニックたちの力が合わさって得られたものでした。優勝したセブは、金曜日にスペアタイヤ1本に減らして走るなど、リスクを取って勝ちにいく姿勢で走ってくれました。迎えるカッレも、そしてエルフィンも貴元も、セブに負けじとプッシュし、チーム全体で競い合うことで、みんなが全力を出しきってくれていたと思います。その結果、クルマが大きく傷んでサービスに戻ってくることもありました。

しかし、メカニックたちが、いつも通りの確実な仕事で元の通りに直し、クルマとドライバーを再びラリーに戻してくれていました。今回のサファリで示せた“クルマの信頼性”は、こうしたチーム全員の仕事の結果です。そして、我々は、この信頼性を勝利のためだけでなく、次は、市販車にも活かしていかないといけません。

TGR-WRTのみんなにはシーズン後半戦のさらなる勝利に向けた努力とともに、ベース車“GR Yaris”や開発中の“GR Yaris Rally2”などお客様にお届けする“もっといいクルマづくり”の仕事もお願いしたいと思います。シーズン後半も、みんなで“もっといいクルマづくり”をがんばっていきましょう!

追伸1 ユハ・カンクネンさんへ
Hilux MHEVコンセプトのデモランをしていただき、どうもありがとうございました。昨年は欧州ベルギーで水素エンジンを、今回のアフリカではHEVを運転していただきました。カーボンニュートラルの実現に向けては、その土地その土地の環境に合わせて、“いま出来ること”を“すぐにでも”やっていくことが大切だと考えています。アフリカの地で“いま出来ること”はHEVを増やすこと…そのことを少しでも多くの人に知ってもらいたいと思い、誰もが知るレジェンドドライバーのユハさんに乗っていただきました。サファリ・ラリーはユハさんが初めてWRCで優勝したラリーだったと思います。その時のトヨタ車(セリカ ツインカム ターボ)に比べたら、今回お乗りいただいたトヨタ車は遥かにパワーが足りなかったと思いますが、運転を楽しんでいただけましたでしょうか?

Toyota Gazoo Racing WRT

追伸2 豊田通商のみなさん
今年も現地での熱い応援、そしてチームへのサポートをありがとうございました。特に、Hilux MHEVコンセプトのデモランに向けては、クルマの輸入手配などアフリカに精通している皆さんの努力無しには実現できませんでした。これからもアフリカで、トヨタが“まちいちばんのクルマ屋”になれるように、一緒に取り組んでいければと思っております。よろしくお願いします。



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