9月7日〜10日に開催されるWRC第10戦アクロポリス・ラリーギリシャ(グラベル)に、ヒョンデは、ティエリ・ヌービル、エサペッカ・ラッピに加え、ヒョンデi20Nラリー1ハイブリッドのサードドライバーとしてダニ・ソルドを起用する。ソルドのWRC参戦は、6月のサファリ以来となる。
昨年のアクロポリスではポディウム独占を果たしているヒョンデ。この時は、ヌービルが優勝、ソルドが2位に入っている。ラッピは、WRCラウンド、ERCラウンドとして開催されたアクロポリスの参戦経験があり、ERCラウンド開催時の総合4位がベストリザルトだ。
サルディニアで今季初優勝をマークしているヌービルは、エストニア、フィンランドを2位で並べ、ドライバーズ選手権では2番手にわずか9ポイント差の3番手に立っており、このアクロポリスでは3戦連続でポディウムフィニッシュを狙う。
「アクロポリスは、WRCカレンダーの中でもハードなイベントと評価している。3日間をそれぞれ異なるエリアで走行し、ラフで気温が高い中、ステージのタイプも違うので、耐久戦のようなところがある」とヌービル。
「信頼性が高く強いマシンとそれぞれに適切なセッティングが必要となる。どの環境でもマシンが快適に感じられれば、速く走ることが楽になる。昨年はライバルに比べて格段に強く、ポディウムを独占できた。チーム全体にもヒョンデというブランドにとっても、我々ドライバーにとっても素晴らしい成果だった。ヒョンデ・モータースポーツにとって初めての1-2-3に貢献できたのは、素晴らしい気持ちだったね。今年も同じ光景を再現したい」
一方、前戦の母国フィンランドではリタイアに終わり、雪辱を狙うラッピ。WRCラウンドとしてのアクロポリス参戦は、これが2度目となる。
「サファリに続いて、アクロポリスは今季で最もタフなイベント。ここ数年は過酷すぎる展開になっているので、道がたくさん修復された」とラッピ。
「それでも、ものすごくタフか、超暑いか、その両方の時もある。それがこのラリーが独特な点だ。タイヤやブレーキ、ドライバーにとっても非常に過酷で、しっかり水分を摂らなくてはならない。トラブルを避けて、最大限のグリップを得るためにマシンをクリーンなラインに残さなくてはならない。目標は、日曜日にポディウムに上がること。そのためにはプッシュしなくちゃね」
昨年のアクロポリスで2位に入ったソルドは、これが今季6度目のWRC参戦となるが、エストニア、フィンランドではワークスドライバーに抜擢されたテーム・スニネンをサポートするなどチームに貢献してきた。
「アクロポリスは本当にラフで、このタイプのグラベルラリーでは典型的。基本的にグリップが高く、タイヤにはかなりハードだ」とソルド。
「そんな路面だし石も多いので、ギリシャでは通常、車高を少し上げる。大きな変更ではないが、少しでもマシンを守るためだ。暑くなることも試練のひとつだが、特別な準備はない。いつもよりも多く水分を摂って対応する。昨年のポディウムフィニッシュを今年も再現できたら素晴らしいが、自分たちの目標はとにかくマシンの力を最大限に引き出しクリーンな走りに努めて、できる限りポイントを持ち帰ることだ」