WRCアクロポリスSS1スタート前に会場で行われたミート・ザ・クルーイベントでのインタビューの内容(抜粋)。8月下旬にギリシャ国内で起こった大規模な山火事に続いて、今週に入ってからは台風による豪雨で国内中部地方では洪水が発生するなど、例年とは大きくコンディションが違う中、幕を開けたアクロポリスラリー。レッキ時のコンディションから、各デイのステージ状況を読むのが難しいと、従来のタフさに加えて難易度が上がっていると各選手は見ている。
●ミート・ザ・クルーイベントインタビュー出席者
オイット・タナック=OT(Mスポーツ・フォードWRT、セレモニアルスタートランプからの中継)
ピエール-ルイ・ルーベ=P-LL(Mスポーツ・フォードWRT、セレモニアルスタートランプからの中継)
ティエリー・ヌービル=TN(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
ヨンネ・ハルットゥネン=JH(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
セバスチャン・オジエ=SO(トヨタ・ガズーレーシングWRT)
Q:(タナックのスタートにて)昨年は激しい戦いの末の2位でした。今回はもうひとつ上に行けそうですか?
OT:どのイベントでも最上位を目指して戦っているが、今回はどうなるか、全力を尽くして戦う。まずは明日の朝、どんな状況が待ち構えているか見守りたいと思う。
Q:序盤のステージでのコンディションがどうなりそうか、最新情報はありますか?
OT:天候が現在のようであれば、速さを出してドライブできそう。明日の朝にそうなるかわかると思う。
Q:ピエール-ルイ、アクロポリスに戻ってきました。昨年、初のステージウィンと初めてWRCイベントでのリードをしました。今週末も期待できそうですか?
P-LL:昨年はとても気持ち良く戦えたラリーだった。今年のコンディションは大きく変わっているが、最善を尽くす。マシンは、ここでは良いポテンシャルを見せているのでこれが結果につながるとよいと思う。
Q:(会場ステージから)ティエリーから始めましょう。昨年のイベントを振り返って表彰台をチームメートで独占しました。
TN:1‐2‐3フィニッシュを長いこと追い求めてきて、昨年チャレンジングで厳しいこのラリーでそれを達成できたのはすごいことだ。しかも、自分にとって母国ベルギーのイープルラリーでコースオフして勝利を逃した次のラウンドということもあり、ギリシャでの勝利で安堵できたことは、大きな意味を持った。
Q:今週末、チームはどんな結果を収めると思いますか?
TN:断言するのは難しい。コンディションは非常にチャレンジングで、今回のレッキと、ここ数日の(荒天による)状況からして、普段と状況が違うので、予想は難しい。コースに出たら最善を尽くすだけだ。
Q:ヨンネ、ここ数日の様子を教えてください。
JH:すごくマディでウエット。ドライバーにとっては、プッシュしないといけないところでは、どう攻めるか非常に難しくなると思う。レッキの時は、現状ほど乾いた状況ではなく、所によっては泥だらけのコンディションだったので、走行時のステージがどうなるのか予想がつかない。
Q:(ステージに到着したオジエを迎えて)休暇を取り、ギリシャの日差しを楽しんでいたと聞きましたが、ここ数日との(天候の)対比を教えてください
SO:妻には「ギリシャの日差しを楽しむよ」と冗談を言ったけど、今週ドイツに滞在している彼女の方が日差しを楽しんでるようだ。タフな状況から今週は始まったが、ラリー中はもう少し、順調に行くことを願っている。
Q:日曜日にトップに立つにはどうすればよいか教えてください。
SO:多分、少しの幸運、もしくはとてつもない幸運が必要になると思う。レッキからは驚くほどの変化があるかと想定している。おそらく、多くのところの状況が違っているだろうから予測できないが、通常どおり頭を使ったドライビングで、タフなステージで生き残ることを目指し、ミスをしないことが重要だと思う。トラブルに遭わないことだ。反面、とても景色のいいセクションもあるので、ドライビングが楽しいことは間違いないけどね。
Q:セブ、来年フルシーズン戦うのか、(ファンから)たくさんの質問が来ていますが。
SO:この質問にはすでに答えていて、多くの人が、僕のこの状況に満足していることを知っていて理解してくれている思うけど、僕が記録を更新できそうなところにいるのに挑戦しないことについて、納得いかない人もいるかもしれない。でも、息子と過ごす時間が増えたのは、自分にとって勝利数やタイトル数を積み重ねることよりもはるかに重要。そういう意味で、(来年も)同じようにする可能性は高い。